生きることとか死ぬこととか

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【生きることとか死ぬこととか】

今では少なくなってきたけれど、ひとりぐらししていて、考えて、本を読んで、寝てばかりいたこと、何もしていなさ過ぎて死ぬことばかり考えていた。当時のぼくにとっては生きるとか、死ぬことは大きなテーマだった。それしか考えられないくらい、勝手に思い詰められていた。自分で自分を認めることができなかったし、だれにも認められなかったし、何もやっていないのに誰かに承認されたいという気持ちばかりだった。

けれど、どこかのタイミングでか、自分は自分なのだと思えるようになった。ぼくがどうなったとしても、自分はどうでもいいんだと思えるようになったのは、自分が自分の人生に対して半分くらいいい加減になれたからだと思う。むかしのぼくは、あまりにひたむきすぎた、生きたかったのに生きたくないと思い込んで、死にたくなかったのに死にたいと言っていた。その言葉しか、ぼくにはなかった。そこに「あいだ」があるなんて信じてもなかったし、言われてもそうだと思うことができなかった。

そういうバランス感覚が当時のぼくにはなかったのだと思う。

生きることにいい加減になってから、これまでの人生観がガラッと変わったと思っている。ぼくはこれまで、与えられた環境という制約の中でしか生きられないと思っていた。けれど、本当はそんなことなかった。自分があまりにキツイときは、逃げてもよかった。場所を変えれば、考え方や感覚も変わって、たったそれだけなのに、できなかった。
けれど今でも、人生楽しいなんてのは全く思っていない。それに生きる意味なんてのは結局ないと思うし、できることならはやく死んでしまいたいという気持ちが多い。

ただ、そうだったとしても、お金を稼いで、友人と飲みに行って、本を読んで、肉を食って、寿司を食べて、酒を飲んでいれば楽しい。
だからぼくはお金を稼ぐ必要がある、まだまだ友人と遊びたい。