染みついた癖、切り離せない思い出、嫌いだったものを好きになる

2021年4月17日、9時01分

仕事があり中野へやってきた、朝からやっている喫茶店を探していたら、もっとも近い喫煙できる喫茶店のPukariというお店へやってきた。

 

pukari.business.site

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一応という程度に煙草を嗜むことがあって、月に精々10本も吸えば多いほう。吸わないときはも何か月も吸わなかったりする。紙煙草だったときはPeaceのロング一択だったけど、前職でスーツ姿で営業しているときに自分のスーツに煙草のにおいをつけたくたいということでiQOSにしてしまった。特別なときや、相手が愛煙家のときは紙煙草を吸うことがある。

誰かと一緒にいるときは相手が喫煙者か余程気が知れている友人で吸っても大丈夫な人でないと吸わない、喫煙所にも行かない。その程度の感覚。いつでも辞められると思うけれど、辞めるに積極的な理由はない。

自分の喫煙歴を遡ると、一人暮らしをし始めた町田のころに遡る。ぼくは4人家族で、両親と10歳離れた兄がいる。実家にいたころ、ぼくを除いて3人はスモーカー、煙たい実家だった。覚えているのは、父親と兄はセブンスターを吸っていたこと。実家にいる間は一度も煙草を吸ったことはなく、吸ってみようとも思わなかった。

町田に出たころ、当時付き合っていた彼女の影響で煙草を吸い始めた。よく覚えているのは、当時住んでいた1階のワンルーム、そのベランダだった。吸ってみようということになり、ドン・キホーテで灰皿を買い、エアコンの室外機の上に置いていた。銘柄はメビウスだった気がする、細い煙草でカプセルが入っていた気がする。

そういえば町田にいたころエアコンを謎の中国人に盗まれたことがあるんだけど、その盗まれたということに気づくことができたのはベランダにある室外機の上に置いている灰皿が床に置いてあったからだった(室外機ごと奪われた)。室内のエアコンが消えたことに気づくことなく、ベランダの灰皿で初めて気づいた。

初めての煙草を体験して、影響を受けた彼女と同じ見え方に近づきたくて、たくさんの煙草を吸った。メビウスだったり、マルボロだったり、ちょっと甘い煙草が多かったような気がする。美味しいとか、ハマったとか、そういう感覚はなくただ近づきたくて吸い続けていた。彼女とは家か、居酒屋でしか吸わなかった。喫煙所では吸わず、歩きながら吸ったりもしない。そういう癖がいつの間にか自分のものになっていた。

自分の癖や、考え方は、そういう過去から来ている。

 

去年の年末からハイボールが飲めるようになった。それまでウイスキーはまったく飲めずだった。ちなみに焼酎は今でもまったくダメ。ハイボールという存在は、お酒を飲めるようになって5年間ずっと認識していたものの、チャレンジのたびに全く口に合わずすっかり飲まなくなってしまった。

そんな中、去年の年末に前職の上司と食事に行くことがあり、美味いぞと言われ白州ハイボールを飲んでみたところ、本当においしくてびっくりした。その体験をしてからは、なぜかハイボールが飲めるようになり、少しずつウイスキーも飲めるようになってきた。

勧めてきた元上司は前職で自分をリクルートしてくれた人間で、ぼくとノリや考え方が近くて、上司だったけれど今でも仲いい友達のようになっている。そういう彼に言われれば、たいていの事はやってしまう。

少し大きな決断や、判断のとき、いつも選択を突き動かすのは過去の誰かだった。きっとこれからも誰かに突き動かされるんだろう。そういう突き動かしてくれる人、いつも待っているのかもしれない。