機械になりたい

22/31

 

いつからかわからないけれど、機械になりたいと願うようになってきた。効率を求めていく過程の中で、自分というものが消えていく感覚があった。つらいから、ぼくが消えるか、違うどこかへ行くかという選択肢しか見えなくなってしまった。

 

【機械になりたい】

心が死に始めると、機械になりたいと思う。感情を捨てて、作業するだけの機械になって、そのまま一生意識が戻らなければいいのにという気持ちによくなっている。食欲も、性欲も、睡眠欲も、全部捨てて作業に没頭したいと思う。そうはいっても、そんなことはできないので、どこかで折り合いをつけなければならない。

この「折り合いをつける」というアクションが個人的にすごく苦手で、ずっと自分の課題になっている。全く何もできないか、すべてをなげうって行動を起こすかしかできなかった。たぶんそれは、何かを計画して、それ通りに実行することがまったくできないという結果だと思う。うまくやる方法ないのかな。

ところで、ぼくは他人の気持ちがよくわからない。想像することはしてみるけれど、やっぱりわからない。だから、パターンで覚えるしかない。やらかしたら、やらかしたパターンで覚えて、それを二度起こさないようにするしかない。

だから、人としての云々の価値観はよくわからない。人としてではなく、日本のごくごく狭義なコミュニティのなかで多く共有されている価値観と言い換えよう。